部下を落ち込ませない指導のしかた

こんな部下で困ったことはあるでしょうか。

 

行動が遅く

言っても言っても動かない

動いたら動いたで完成度が低い

または高すぎるものを仕上げてくる

 

そして、すでに修正をかけるには

提出期限が迫っており

結局、上司が休憩をつぶしたり

残業したりして仕上げをしないといけない

 

指導するときに

あまりに強く言い過ぎるとパワハラになるし

優しく言っても行動が変わらないし…

 

 

こういうときに有効なワンフレーズがあります。

 

「あなたは、本当はどうしたい?」

 

ふだんあまり聞くことのない言葉のかたもいるでしょう。

 

指示を聞いたり、

社会や役割のための発言を求められることはあっても

自分の個人的な意見を求められることはないですね。

 

上司自身の

理想のタイミングで

理想の結果を期待しているのであれば

だれが・いつまでに・どこで・なにを・どのように行動すべきなのか伝えます。

 

しかし、お互い人間ですから言ったこと、言われたことを

誤解や勘違い、思い込みや信じ込みで

自分の常識に当てはめて理解しているでしょう。

 

そのギャップを埋めるために

「あなたは本当はどうしたい(どうしたかった)?」と聞きます。

 

これは双方の間で”誤解があるかもしれない”という前提のもとにかける質問です。

 

言われるまでやらない受け身の思考パターンを

主体的に行動するパターンへ

失敗して怒られるかもしれないリスク回避の思考パターンを

目標を達成する前向き思考に切り替えることができます。

 

「待ち」+「リスク回避」パターンに完全に入りきってしまっているときには

「行動」+「目的志向」の言葉は入りません。

 

まずは言葉を使って

思考パターンを切り替えることで

主体的に行動する状態に変えます。

そして、やっと言葉が通るようになります。

 

「アイツ、何回言っても聞かへんねん!!」

そういうときは、思考パターンにはまらない言葉を使っているのかもしれません。

まずは、相手の思考パターンがどういうパターンか?

そして相手のパターンにはまる言葉はなにか?

ここがうまく重ね合わせると、指示もスッキリ通りますし

さらに、部下の意見を拾うことで

誤解や勘違いのポイントがわかりますし

不平・不満を解消することができます。

 

何回言っても動かない

何度言っても不安がる

そんなときにはぜひ

「本当は、あなたは、どうしたい?」

と聞いてみてください。

 

「えっ?」って顔しながら

行動計画を立て始め

自分が主体的に動く手段を考え始めます。

 

☆注意点がひとつあります。

 

ごく普通に会話するように、

目を合わせながら聞きます。

(あきれたような声で質問すると落ち込みます。)

目を見てフラットに意見を聞いてあげてください

部下は部下なりに肯定的意図があるので

その意図を聞ききます。

 

そこで初めて指導のタイミングです。

 

行動計画のストラテジーがまずいのか

時間管理がまずいのか

方向性が間違っているのか

そもそも目的を勘違いしているのか

 

相手のパターンが切り替われば

すんなり指導が入ります。

 

何度も指導して体力や精神力を減らしてしまう前に

たった一言かけるだけで

本当に必要なところにリソースをかけることができるようになります。