「こんなに集めて、一生のうちに使いきれんの?」
脳内でそんなフレーズが駆け回る。
明らかに買いすぎである。
機能や実用面を考えるならばこんなに要らない。
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ここ数年のうちに、インクを買い込みすぎまして。
常識的に考えると、こんなにいらんのですよ。
もはや「コレクター」です。
すっかりインク沼の住人です。
ふだん、書き物をするときに万年筆を愛用しております。
万年筆って、ボールペンみたいにカートリッジを入れ替えるだけじゃなく、いろんな色のインクをちゅーっとスポイトみたいに吸い上げて使えるんです。
今、万年筆の世界ではありとあらゆるインク色がたくさん開発されております。
書くメーカーから発売されている物、全国各地の文房具メーカーから発売されている物、ご当地名産カラー等のインクをすべて集めるとおそらく1000色以上存在するのではないでしょうか。
世界に流通するすべてのインクを集めるとその数は万を超えるでしょう。
いろんな色が机の上に広がると壮観です!
好きな色、書き心地のいいインク
すぐに買えなかった、がんばって買ったインクもあります。
その思い出全てひっくるめて大事なインクです。
……が!
インクはもともと「書き記すため」に存在しているもの。
決して観賞用に開発されたものではありません。
滑らかに書けるように
読みやすいように
長期の保存に耐えられるように
使う人が楽しくあるように
専門のスキルを持った人たちが丹精込めて開発されたものです。
なんのために、どうやって開発されたのか?
そのストーリーを探るとインクを使う楽しみにもなります。
あったらいいな、便利だな。
最初はそんな軽い気持ちで手に入れてその便利さ楽しさにハマり、気が付けばコレクターになってしまうことはよくあることです。
資格や技術の世界でも良く起きます。
一つ取ったら次の資格が欲しくなる。
一つ極めたら次の技術も極めたくなる。
いつのまにか手段と目的が反転します。
使うことより集めること、取得していることに価値を置いてしまいます。
持っていない人やまだ知らない人にちょっとした優越感を感じる時もありますし
取得できることで証明される経済力や技術力の保証も期待できるでしょう。
【そもそも、なんのために手に入れたのか?】
「私は、その資格で証明される技術を使って何を成し遂げたかったのか?」
スタートを振り返ってそもそもの目的に戻ります。
最初の自分が思っていたより、はるか上の技術力を持っていることに感心を覚えるかもしれませんし、まだまだ実践がたりず熟練が必要だと反省することもあるでしょう。
私がもともとNLPの資格をとりはじめたのは
会社のスタッフにもっと楽しく仕事してほしかったから
彼らが家族に誇れる職場でありたかったから
お客さんに自分たちのことを知って欲しかったから
取引先に想いをまっすぐ伝えたかったから
NLPトレーナーになったのは
もっとワクワクしながら生きていることに夢中になれる人を増やしたかったから
自分の人生を思いっきり使い込んで、最高の一生を送れる技術を身に付けて欲しかったから
そしてそんな人がたくさんいる環境で新しいビジネスを興してみたいから
スタッフは自分たちがもっとやれることに気が付いて、還暦超えてから国家資格に合格しましたし
自分たちが会社の仕事のリーダーをするという覚悟もついて、自ら仕事を創っていけるようになりました。
結果的に赤字倒産寸前起業から3年足らずで億を超える売り上げが出せました。
数字はただの数字ですが、そこに至るまでのスタッフ一人一人の悩みや努力が形になって、お給料や評価として返せたことで彼らに自信がついたことががうれしかったですし、お客さんにも取引先にも想いが伝わって感謝されました。
受講生さんたちは自分がどこで生きるか、どんな生き方するか選べるようになりましたし
実際に毎月受け取る月収を自分で調整したり、お客さんから選ばれる立場からお客さんを選ぶ立場に変わりました。
組織の中で働く人も用意された作業を好きな仕事にできるよう、会社の中で自ら行動していっています。
誰も「こうしなさい」って決めていないことにも気が付いて、自分次第でワクワク夢中になれる工夫をしています。
資格はただの資格ですが、それをきっかけにもっと自分を活かしていこう! もっとやれる! という風に
行動している人がどんどん集まって何かを興しているプラットフォームが出来つつあるのはとてもワクワクします!
苦労してとっても資格自体はただの紙
磨いた技術も使わなかったらタダの知識
目的を達成して、やっとその存在価値が出てきます。
資格を最高の資格にするのも
技術を最高の技術にするのも
全ては持ち主次第。
欲を満たすためだけの「コレクター」になるか
社会にまで貢献できる「使い手」となるかは自分で決められます。
決める基準は【そもそも、なんのために手に入れたのか?】
ここに立ち戻るだけ
さて、そもそも立ち戻ると…
お気に入りのインクがあることでアウトプットがはかどってました!
書くことが楽しくて「へえ~自分はこんな表現力もあったんだな」と驚くこともありましたし、思考のクセにも気づき反省することもありました。
まだまだ「魔法の使い手」となるほどに使いこなすには熟練が必要です。
これらのインクが無くなるころにはきっと思ってもみなかった自分に会えているかもしれません。
インクを見つつ、自戒も含め、さらにさらに『使っていく』ことを誓いました。。。